三日月姫



『美月様には王様に挨拶にしに行ってもらうのですが…その格好だとあれなので、正装に着替えてもらいます。』




私の今の格好は、Tシャツに薄いグリーンのパーカー、下はショートパンツを履いていて…裸足だ。


そう、裸足。裸足でここまで来た。


今まで我慢してたけど…


足が痛すぎて…死ぬぅぅ!!



『すみません…忘れていました。足痛いですよね。』


うん、かなり。



『足の汚れをとってきちんと靴を用意しますね。』


「あ、ありがたいです…」




レイアの部屋から数分歩いたところにある小さなシャワー室で足を洗ったあとスリッパを履かせてもらって衣装室というところに来た。



「まぁ!かわいい女の子!」


『サリナ、正装を着せていただけますか、軽く化粧も…』



「よ、よろしくお願いします。」


サリナさんという身長170cmはありそうな、綺麗な女の人に着替えとメイクをしてもらった。



ちなみに正装というのは


エメラルドグリーンのすねが隠れるくらいのドレスにこの国の紋章が入った白いマントだった。


女の人は基本的にドレスにマント…がきちんとした格好らしい。



このドレス…綺麗な色…




「ふふっ、気に入っていただけたかしら?美月ちゃんが着ていたパーカーと近い色にしたのよ。」


「はい、とても気に入りました!ありがとうございます…好きな色なんです。とても。」


「喜んでもらえて嬉しいわ!このドレスとマントはあげるから、たくさん使ってね。」



え!頂けるの…?