『さて、つきましたよ。』
そう言われ前を見ると、さっき見たより幻想的で物語に出てくるようなお城が私の目にうつった。
『はいりますよ。』
「うんっ!」
大きな門を抜けて広い薔薇畑のある庭を通る。
赤…白…ピンク…
色とりどりの薔薇が私を迎え入れてくれているようだった。
なんか私…ロマンチストっぽくなってない…?
中に入ると想像していたどおり金の装飾がしてあったり…赤い長いカーペットが敷いてあったりと、ザ・お城!という感じだった。
そして、広いお城の中をしばらく歩くと大きな扉が見えた。
『ここが、魔術師の部屋です。』
ここが…
どんな人なんだろう。
孤独…って言ってたけど…
リベルが大きな扉をトントントン、と三回叩いた。
『レイア様…失礼致したします。』
「入れ」
丁度いい低さの男の人の声が聞こえた。

