「あれ…?」
それまで私は、リベルの後ろをちょこちょこ付いて行っていたんだけど…周りを見ているうちにリベルを見失ってしまった…
どうしよう、はぐれるなっていわれてたのに!!
誰かにお城への行き方を聞いてみようかな…?
そう思い、近くにいたフルーツの入ったかごを持っている女の人に話しかける。
「あ、あのっ!」
「おや?どうしたんだい?」
「お城に行きたいんですけど…迷子になってしまって…」
「お、おお、お城に!?」
お城というワードにとても敏感に反応した女の人は私を見て怯えたように少し距離をとった。
「あんた…魔術師の仲間かい!」
魔術師…?
どこかで聞いたような…
あ、父さんが言っていた気がする。
たしか、国のトップの魔法使い?なんだっけ。
「え、えっと…」
「そうなんだろう!来るな!魔術師の仲間なら私達にひどいことをするに決まっている!」
…え?
「どういう事ですか?魔術師は国を守るものじゃないんですか…?」
「あんた、そんなこともしらないのかい!?確かに魔術師は国を守るものだけど今の魔術師は違うよ。国を守ろうなんて思っちゃいない!」
「今の魔術師は、三日月姫様を殺してこの国を滅ぼそうとしているんだよ!!」
「…ッ!?」
三日月姫を…殺す!?

