帰り道




「青井?俺ね、昨日アイツに‥美代に告白したよ」


初めてハルの口から高島さんへの想いを聞いた。不思議とわかっていたハズなのにまだ胸が痛んだ。



「そう‥」


「でさ‥やっぱフラれたんだ。」


え?


そりゃ拓哉がいるから当たり前だけど少し驚いた。あの胸騒ぎは何だったんだろう?



「でも伝えてよかったよ。美代、俺のこともっと見るから待っててって言ってくれたんだ。

だけど‥ずっと考えてた。もうやめたい‥諦めたい。彼氏といるとこだって本当は見たくないんだ。

ただきっぱりフラれて青井を見たかったのかもしれない。諦めるきっかけを探してるのに見つからねぇの。

フラれてもあんな言葉に期待してるし、アイツを目で追う自分がいる。

俺、中学のときからアイツが好きでさ。癖かな?もうずっと前からそばにいれるのは俺じゃないのに。」



少し鼻をすする音と泣いてるような声がハルの複雑な想い全てを表してるようだった。


ハルは抱き締めた手を少し強めて『青井、ごめんな』と何度も呟いていた。


耳のそばにある温かい胸の音はとても穏やかでハルの気持ちがあたしに向くことはないことを言われてるようで聞こえないフリをした。


あたしの心臓の音はハルの2倍は早くてバカみたいだ。そんな自分やハルへの想いをおし殺してあたしはそっと目を閉じた。