帰り道




キィ‥


いつもひとりで聞く
古びたドアの開く音も
なんとなく今日は新鮮だった



今日の空は曇り空
秋の終わりを知らせるような
冷たい風があたしの髪を揺らす



ハルと並んで
いつもの場所に座った


ハルは座る前にあたしのギターをとても大切そうに後ろにあるフェンスに立て掛けてくれた。


ギターから手を離してマジシャンみたいな格好で倒れないか確認して倒れないことを確信したら「おしっ」なんて声を出して優しい顔で微笑んでいた。



それだけのことが
やっぱりたまらなく嬉しい


どうしてハルはいちいちあたしをドキドキさせるんだろう


何度も何度もそう思うけど答えはきっと『ハルが好きだから』なんだろう。


ハル‥
あたしね

ハルの全てがやっぱり輝いて見えるんだ。