帰り道




本当にびっくりしたときって動けなくなるというけど本当だと思う


言葉も出ない



「じゃあなんか言いなよー。」


「ウジウジ文句言うのも男らしくねぇーじゃん?だからなんも言えなくてさぁ」


「はぁ‥ほんとにもう鬱陶しいなぁ!!男だからこそ言えよーねぇ、凛もそう思うでしょ!?」


「ほ‥ほんと拓哉なに格好つけてんだか‥あはは」



「‥って凛!?どうしたの!?」


「え?おい大丈夫かよ?」


「だっ‥だいじょ‥ぶ‥」

平気なフリぐらいできると思ったのにどんどん胸の痛みが増す


現実がだんだん見えてくる。涙が勝手に流れて止まらない



「ほんとどうしたの?」



ハルに好きな人がいるのは知ってた。だけどわかってても実際目の当たりにするとこんなにも辛いんだね。


違う、何より辛かったのはあたしには見せない笑顔をあの子にはしていたこと。


あたしにするように頭を優しく撫でていたこと。



屋上で、帰り道で、繰り返す毎日にあたしはどこかハルのある意味特別になれたような気がしてた


それは違う‥ハルにとっては違うんだね。