生徒玄関に行くと約束の10分前だというのにハルはもうそこにいた
ハルはあたしに気付かずに校門の方を遠い目をして見つめていた
その横顔があまりにも切なくてなんて声をかければいいのか迷っていると運がいいのか悪いのか
とりあえず履き替えようとハルの方を見ながら適当に直しかけた上履きがゴトッという音をたててあたしの手から落ちた
「!!」
ハルはびっくりした表情で振り返る
「あ…あはっ」
引きつった顔で笑うあたし
「なんだ青井じゃん!!びっくりしたぁ!!」
「ごめんなさい」
「何謝ってんだよー笑 てか来んの早かったな。偉い偉いっ」
ハルがいつもの笑顔をして何の躊躇いもなくあたしの頭を撫でるから何も聞けなくなる
というか何も聞いちゃいけないような気もした
でも心の中とは裏腹にハルの手の重みが優しくてあたしの頬は赤く染まった

