帰り道




手に持っていた
開きっぱなしの携帯には


まださっき来たメールが
画面に映っていた。



今度こそもう一度
そのメールを読み返す。



From ハル
Sub
…………………………
改めておはよう★
今教室に戻って来た。
疲れたし眠てぇよー

つーことで?笑
5限目さぁ
一緒に屋上行かね?

つーか来い
待ってる。
-----END-----



強引なところは
メールでも変わらないみたいで
ハルらしくて
なんだかそれが嬉しかった。



今すぐにでも
抜けだして会いに行きたいよ。


ねぇ ハル
あたしの声が届いたの?


一緒に空を見上げて
あたしの歌聞いてくれるの?


この居心地の悪い教室から飛び出してもいいの?


ハルも一緒にいてくれるの?



声が届くわけなんかないけど
偶然でも気まぐれでも
ハルと繋がっているようで
幸せだった。


ハルのメールひとつで
こんなにも舞い上がれるんだね。


ハルのメールひとつで
あたしあと4時間
頑張れるような気がした。


授業中だけど
こっそりメールを保護した。


メールなんか滅多にしないからからきっと何ヵ月もこのメールが消えることはないだろうけど一生残しておきたいと思った。


ハルにしたら些細なメールでもあたしにとってはすごく特別なものだった。