ただただハルを想う時間は刻々と過ぎていく。
授業も右から左へと流れていった。
今までのあたしってどんなんだった?
学校が嫌いででも授業は何となく聞いて
周りなんかなにも見えなかった。
見えなくても勉強さえ出来れば何も言われなかった。
なのに今は黒板の文字が暗号に見える。
ハルのことすら答えが出せないのに。
「そろそろテストもあるから勉強しとけよ。」
担任がニヤニヤしながら言うと周りがザワザワしてギャル軍団の嫌そうな声がやたら耳についた。
テストか‥。
あたしは成績なんかどうでもいいけどウチの母親の怒る顔が頭に浮かぶ。
はぁ。
そういえばハルは成績いいのかな?
‥ってまたハルに思考が飛ぶ。
あたし
ハルのこと何にも知らないんだなぁ。
高島さんはハルのこといっぱい知ってるんだろうな。
そう思うと胸の奥のところがギュッとなって痛かった。
これは嫌な方の痛みだ。
あたしの中の黒い部分。
ハルには知られたくない。

