その声に胸の奥がまたギュッとなる。
「ハルどこ行くの?」
「ん?すぐそこだよ。ほら靴履き替えて」
言われるままについて行くと1組のさらに隣にある第2多目的室の前に。
ハルは迷いもなくガラッとドアをあけて手招きをする。
あたしが中に入ったのを確認すると、今度はあたしをドアに押し付けるようにハルの身体が近付く。
「え、ハル?」
一人焦っているとあたしの横に手が伸びてきた瞬間にあたしの後ろでガチャという音が響く。
その音に反応して首だけドアの方に向けると横にあったハルの手が鍵から離れるところだった。
向き直るとハルの香水の香りがフワッと届く。
なんだかこの距離に急に恥ずかしさが込み上げて俯くとハルはふっと笑って
「ごめん」とだけ呟いて離れていく。
近くにあった机に身軽に乗るハルにあたしもついて行って椅子に座る。
「あのさ‥」
綺麗にセットされた髪も気にせず頭をガシガシ掻きながら少し目線を外してあたしの方を向くハル。

