帰り道




やっぱり全然平気なんかじゃないんだな‥。


疲れて眠ってしまった拓哉の顔を見ながら思う。


そういえば少し目が腫れてるし‥。


今日も一人で帰る帰り道が辛くなかったわけがない。


気持ち‥わかる。


今日すごく淋しかったもん。



それに‥拓哉の手

やっぱりどっか嬉しかった。


がっかりしたし

ハルに見られたけど。



それでも心強かった。




ありがとう。



そんな気持ちを込めて拓哉の髪をもう一度撫でる。



「美代‥」



目を閉じたまま呟く拓哉。


夢‥かな?



夢の中でくらい幸せになってもいいと思うよ。



「おやすみ」



あたしは小さく呟いて音を立てないようにギターをケースにしまってそっと拓哉の部屋を後にした。