いつもハルと歩く道なのになんだか今日は違う所のように淋しげな街に見える。
ここでハルと月を見上げたっけ。
この辺でハルに頭を撫でられたこともあったな。
なんだか病気みたいにハルのことばかりが浮かんでハルを好き過ぎる自分に気付かされる。
一人に慣れなきゃね。
今日からは一人で帰るんだから。
今までが異常だったんだ。普通に戻るだけよ。
自分に言い聞かせてみせるけどもうハルと歩くことはないと思うと涙が止まらなかった。
帰り道に泣いてしまったときハルがセーターで涙を拭いてくれたこと
真剣な目をしてあたしを可愛いと一緒に帰りたいと送ってやりたいんだと言ってくれたこと
まだちゃんと覚えてる。
いつかただの思い出に出来るのかな?
ハルの幸せを願うって決めたくせにまだこんなにも好きでこんなにも苦しいよ。
高島さんが羨ましい。
高島さんになりたい。

