あたしを見つけたときの笑顔。
ワインレッド色の自転車に跨がってゆっくりとペダルを漕いでくれる姿。
必ずあたしのギターを持ってくれる優しさ。
夕日で染まる横顔や長い睫毛。
必ず家の前まで送ってくれるところ。
ラーメンを食べただけなのにデートだと呼んでくれたこと。
ときおりあたしの頭を撫でる手。
少し思わせ振りな言葉。
全部が大好きだよ。
一緒に帰らなきゃ
わからなかったとこ
ハルの好きなとこ
沢山あるもの。
思い出も増えたね。
ハル‥
あたし楽しかったよ。
いつもハルの見ている景色を見ながらハルとの思い出を頭に浮かべた。
全部全部覚えていれたらいいのにな。
ハル‥
あたしこんなこと考えてたってまだ終わりにしたくないよ。
怖い。
ハルを失った自分に会うのが怖い。
だけどもう半分以上諦めている自分がいる。
ハルが好きな人を放っておけるわけがないから。
ねぇ、ハル
あたしこんなにも
ハルが好きだよ。
ハルを想うと
涙が出るんだ
わけもなく。
全部忘れたくないよ。

