不謹慎かな。
だけどこうしてハルとの時間を過ごせることがすごく嬉しくて。
さっきまで泣くほど悲しかったりイライラしてたくせに
単純だな あたし。
「さすがにもう寒いな」
「うん‥」
泣いたせいか走ったせいかまだそんなに寒くはなかったけどこの空気の冷たさに手をこすり合わせるハルを見て頷いた。
「そろそろ屋上に来るのも終わりだな」
「‥そ、だね」
少しずつ終わりに近付くハルとの時間。
気付いてなかったわけじゃなかった。
ただ認めたくなかっただけ。
「歌も聴けなくなるんかな」
ハル‥
淋しそうな顔をしてくれるハルを抱き締めたいとそう思った。
その感情を必死に押し殺して笑顔を作る。
いやあんまりうまく笑えてないかもしれない。
「ねぇ、ハル‥」
「ん?」
「また春になったらここで会えるかな?」
ハルの答えを聞くのが怖かったけど希望が欲しかった。
またハルとの時間が来ることを信じさせて欲しかった。

