校門を過ぎ駐輪場に自転車を停める拓哉を置いていけるわけもなく結局一緒に玄関まで歩く。
いつもは見付けてほしくて仕方ないというのに今日はあまり見付けてほしくない。
‥のに
今日もあたしの大好きなダメ風紀委員さんはあたしを見付けてくれる。
「青井ー!!おはよっ」
今日もやっぱり可愛い笑顔で挨拶をしてくれるハル。
さっきまで見付けてほしくないなんて思ってたくせにあたしの顔は少し熱くなる。
「おはよっ」
顔が少しニヤけそうになるのを隠して挨拶を返すとあたしの横からも
「おはよう、春輝くん」
そんな声が聞こえる。
横を向くと口角を上げてハルを見る姿。
た‥拓哉。
あんた目笑ってないって。
今度はハルの方に目線を戻すと少し目を見開いて驚いた顔をした後すぐにあたしと拓哉を交互に見ていた。
「あ‥そっか。幼なじみだったっけ?」
明らかに戸惑った表情をしているハル。
「うん、凛をよろしくな。春輝くん。」
下の名前でハルを呼ぶ拓哉が妙に気持ち悪い。
拓哉の方を再び見ると今度はあたしを見てニヤニヤしている。
あたしはベシッと一発拓哉の背中を叩いて
「ハル、ごめんね。こいつのことは気にしないで」
と言って靴箱に向かう。
「痛ぇよ、アホ」
と隣で呟く拓哉を無視して歩いていると
「青井!!またなっ」
と叫ぶハルの声がしてハルがいる方に振り返るとハルが手を振ってくれていた。

