ぐーっと伸びをする。華奈はこの後の競技には出ないので応援に精を出すことにする。

決勝戦はあっさりとではないけれど負けてしまった。気持ちが緩んだわけでもなんでもなく、ただ相手が強かっただけ。2位。悔しくないとはいえないけど、十分な結果だと思う。

「ん~やっぱ、くーやーしーいー!」

「まだいってるの?ぁ、やった、ミカちんたちまた決めた。」

ハナはとっくに切り替えてテニスの試合の応援をしている。テニスコートと、体育館は近いので諏訪ちゃんが行ったり来たりしながら、結果を華奈のところに教えに来てくれる。

たったそれだけが妙に嬉しいのは気のせいだ。

「華奈、勝ったよ!!」

ぼーっとしていた華奈に試合をきちんと見ていたハナが、すごく嬉しそうに自分のことのように喜んで華奈に抱きつく。
華奈もやったーーー!ってハナに抱きついた。

「お疲れ、ミカちん、レナ。」

戻ってきた2人に声をかける。もう1組のテニス部の2人も軽々と勝って戻ってきた。

「この調子でテニスも決勝まで残りたいね!」

テニスは各クラスに二チームいるものの個人戦で行う。最後に順位で点数を足していって1位だったクラスが優勝だ。

「ミカちんたちと私たちで戦ったら面白いよね、クラス対決!」

なんて笑いながら話せるくらいには余裕があり、少し安心する。応援する方もそうなったら応援困るじゃんって笑えてる。