「女子もそろそろ時間だね行こうか。」
「頑張れよ！」
うん、と力いっぱい返事をする女子と、それ以上に力の入る華奈。
かなり浮かれてるけど多分試合はちゃんとやるだろう。やっぱり、嬉しい報告をしたいから。
「頑張ろ…！」
「うん。」
華奈に歩幅をあわせて歩き出す。
頑張ろう、勝ちたい。
っていう気持ちが一つになる。
体育館ではもう相手のクラスが準備していた。
「花奈、バスケなんだね！私もなの！お互いスポーツ苦手だけど頑張ろうね！」
去年のクラスの子が親しげに話しかけてくる。でも、さっきとは違って普通に話してくれたから私もうん、って普通に返事をする。
「ハナ、さっきと同じようにお願いね、」
始まりと同時に走ってゴール下。シュートが入ればラッキー。入らなければ仕方がない。もう少し協力できればと思うけど、壊滅的な運動神経の私には少し難しい。それでも、やれることがあるなら全力でやりたい。
