うん、と女子たちが頷いて体育館へと向かう。後ろからは男子からの声援が聞こえた。

「えーと、ハナはとりあえず私の指示に従ってね?」

バスケ部の子に何度も念押しされる。
「うん、」

「華奈はオーバーパスの場合はパスカットは考えなくていい。」

「了解、」

ここ何日か、一緒に練習したけど華奈のドリブルやシュートはバスケ部に負けてなかった。

「さ、勝ちに行こうか」

華奈がニコッと立ち上がっていった。全員バスケ部で固めてるクラスもいるのにこの勝気はなんだろう。

「ねぇ、今の華奈かっこよくなかった?!どうせならさ、かっこよく決めたいよね!」

と、一人騒いでるので放っておくことにしよう、そうしたい。

「華奈?はやくなら」

「華奈だー!華奈と戦うのやだわー。」

「あれ、花奈がいるー、」

文系のクラス、去年の友達が沢山いるクラス。

同じグループにいたものの、正直苦手意識のあった子が敵にいる。

「花奈がバスケって女バスの試合は捨てたの?」

一言多い、それとも挑発してるつもり?何なんだ。

「華奈、ムカついた。なにあれ、ハナの友達?」

「去年同じクラスだった、それだけ。」

コソコソと話す。

「なら、ぶっつぶす。」

特別ルールで前半後半で試合を分けかつ、7分ずつ。延長は4。前半後半の間の休憩は3分とってある。

その間にぶっつぶせるのか…