「そういや悪かったな。勝手に内藤と華奈をクラス委員に決めて。」


「え、何で?」

最初こそ疑問に思ったけど、今は逆に良かったかなって思う。クラスの人と仲良くなれた気がするし、みんなのこと知れたし、…諏訪ちゃんに近づけてるし?

「なんだか立候補する奴いなさそうだったし、お前ら初日から目立ってたからっていう俺の偏見で決めたから、居残り作業みたいなのもあるし気にしてたんだよ。」

「そんなのいいよ、クラス委員やって得したこともあるし、それに楽しいよ。」

「そうか。」

諏訪ちゃんのふわっといつもと少し違う笑みにドキッとするのは気のせいだ。

だってみんなにやさしいもん。諏訪ちゃんは。

「って時間やべぇ!華奈って西宮だよな?」

「うん。」

「俺、その先の西鷹だから近くまで車でのせてってやるよ。」

く、る、ま?

「そ、それって校則的に大丈夫なの?」

「ばれなきゃな、だから、内緒にしとけよ?」

「うん…。」

いいのかな、なんて思う気持ちと、どこか嬉しい気持ちが折り重なって、なんだか複雑だ。