「え、ちょっと待って、それって仁哉くんが授業聞いてたってこと?」
ふたりして首をかしげて今日の内藤を思い出す。
「寝てたよね、」
「うん、いつも通り、バッチリ寝てた。」
席替えをして席が変わった、はずなのにそんなに変わらなかったもんね、周りのメンバー。横は錦くんで、前が内藤。内藤の斜め前に華奈、
ふたりが寝てるときはすぐにわかる。
「ま、いっか!これで、宿題忘れそうにないしね、」
そうだね!と返すと、歩くスピードが少し早くなる。
「ハナちゃん、休みの日は何してるのー?」
「へ、うーん…漫画読んだりとか、買い物したり、とか?」
咄嗟のことにあまり思いつかない。
「僕と同じ感じだー。少女漫画ばっかり読んでる?少年漫画とか読む?」
「読むよ!むしろ少年漫画の方が多いかも!」
自分の部屋を思い浮かべる。うん、そうだね、少年漫画の方が多い気がする。


