片恋シンドローム


「はぁ、お腹いっぱいー!」

デザートだけでお腹をふくらませた一名と、大量に注文した(それでも本人にとっては少なめ)一名と、その二人を見て胸焼け仕掛けた若干二名。

次はどこ行くー?なんていいながら、また歩き出す。

「ゲーセン行こ!」

やっぱりゲーセンか。

「ゲーセンとか久しぶり!行きたい!」

華奈が目を輝かせたので、さらにテンションが高くなる内藤。

もうどうにでもなれ、と言う気持ち半分に後ろをついて歩いた。

「ハナちゃん、ゲーセン嫌?」

「ううん、嫌じゃないよ。あの二人元気だね。」

あはは、と笑ってみせる。

「そうだねー。仁哉くん!華奈ちゃん!早いよ!」

ほら、行くよって、手を取られて走り出す。あっという間で、手を振り払うこともできない。