片恋シンドローム


「諏訪ちゃんガード硬いなぁー。」

「お前らが対象外なだけだって。そんで、明日テストだからな。勉強しとけよ。」

はい今日はこれで終わりー、起立、礼、と、勝手に号令をかけてしまう。書類とかは明日提出なのかな…

「諏訪ぁー、書類どうすんの?」

「うるせぇ、内藤。書類は明日!あと、諏訪、先生な?」

さっき以上に先生を強調していう。その姿に少し笑ってしまう。

「ハーナ。ねぇ、ちょっと寄り道して帰らない?」

「いいけど、華奈は、去年のクラスのこと帰ったりしないの?」

私はとくに予定はないから構わないんだけど、と小さな声でつぶやいた。

「いいのいいの!みんな、家が近いんだもん。」

華奈だけ電車通学なのー、と無邪気に振り返る。

「俺も一緒していい?」

「あはは、いいよー。」
内藤が後ろからのぞき込んでくる。

「ソウも来るよな!」

内藤の強引さは相変わらずのようだ。