片恋シンドローム


「行こうか、体育館。」

錦くんの声に、わたし達は揃って歩き出す。

出席番号順で、内藤、錦くん、私、華奈の順番。

「前後ろだねっ!」

「うん、よかったぁ。」

華奈とこそこそ喋っていたら、先生に睨まれた。それでも、そんなこと笑ってごまかしてしまう。

「担任、誰かなぁ?華奈的には諏訪ちゃんとかがいいんだけど。」

「私も諏訪ちゃんがいい!」

こっそりと先生たちの方をみると、諏訪ちゃんはあくびしてる。しかもかくさすずに大きな口をあけて。

「それでは、担任発表です。」

校長先生が2年1組から先生の名前をあげていく。

「2年7組。諏訪冬弥先生。」

とたんに、きゃーだの、やったーだの、声が上がった。

うん、やっぱり、若くて顔がいい先生なんてモテるに決まってるよね。