ウソ夫婦


ジェイの左肩からわき腹にかけて、大きなやけどの跡が見える。

「これ、まさか」
あすかはジェイの瞳を見つめた。

「ちょっとしくじった」
ジェイが笑う。「こんなものは何でもない」

あすかの背中に腕を回して起こし、膝の上で抱き寄せる。

「お前が無事に戻ったんだ。それだけでもう……」
語尾が震えた気がした。

あすかは思わずジェイの頭を胸に抱きしめた。ジェイの腕に力が入る。

心配することなんて、何もない。
この人はわたしを愛してる。

胸元で、ジェイが何か言った。

「何?」
あすかはジェイから身体を離した。

見ると、ジェイの顔が赤くなっている。

「……どうしたの?」
「いや……平らでも、一応胸だし……」
「!」

あすかは慌ててジェイの膝から飛び降りた。シーツを引っ張って身体を隠す。

「平らって、言わないで!」
あすかはシーツに身体を包んで、ジェイに抗議の声をあげた。

「事実だろ」
ジェイの顔に、余裕が戻る。にやりと笑って、あすかのシーツを剥ぎ取った。

「それでも」
ジェイがあすかの腕を押さえる。

「それでも、俺には堪らない」
愛撫を始める。

あすかの口から、声が漏れる。身体が熱くなり、ピンク色に染まってくる。

「ほら、お前がそんな風になると、俺はそれだけで」
ジェイが微笑んだ。

「すぐにでもイキそうだ」

あすかが身をよじると、ジェイが下唇をこらえるように噛む。

二人で一緒に溶けてしまいそう。

「お前は本当に敏感」
ジェイが言う。「大事なのは大きさじゃない。感度だろ?」

そう言って笑った。