「ほんと、ちょっと、やめて」
あすかは息ができなくなってきた。それでも胸は死守。
必死に暴れていると、ドタンとベッドの下に転がり落ちた。
「おい、大丈夫か」
ジェイが笑いながら、床に転がるあすかに手を伸ばす。
あすかはジェイの顔を涙ながらに見上げた。「ほんと、胸は見ないで」
ジェイも床に降りてくると、あすかの隣にあぐらをかいた。
「なんで? ストッキングが詰めてあるから?」
あすかは驚いてジェイを見た。
ジェイの顔は真っ赤になっている。それから「ぶはーっ」と、破裂するように爆笑しだした。
床にひっくり返って、お腹を抱えている。
「知ってたの?」
「そりゃ、だって……」
ジェイが笑いながらあすかの目を見る。
「こんな短期間で、胸がでかくなるわけないだろ。それに、試着室から出てきて、ストッキング履いてないんじゃ、すぐわかるって」
あすかは恥ずかしさと怒りで、頭がクラクラしてきた。
「知ってて、意地悪してたのねっ」
「お前の胸から、手品みたいにストッキングを引っぱり出したかった」
「く、くやしぃー」
あすかはジェイのお腹を殴りつける。
「胸が薄くっても、俺は気にしないよ」
「だって、わたしのこと子供っぽいって言ったでしょ!」
「胸とは関係ないよ。確かに胸はお子様サイズだけど」
あすかはもう一度ジェイを殴りつけた。

