「どうですか?」
カーテン越しにプランナーが声をかけてきた。
「大丈夫です」
あすかは意気揚々とカーテンを開けた。
「まあ、素敵」
プランナーがうっとりとあすかの姿を見つめる。大きく開いた胸元が大人の色気を放つ。
プランナーは後ろのチャックををあげて、レースの襞を整える。そして手を取られて、あすかは試着室を出た。
ジェイが少し驚いた様子を見せた。あすかの姿をじっと見つめる。
「綺麗だな」
ジェイの口からそんな言葉が出た。
あすかは心の中でガッツポーズをする。
ほら、私だって、やればできる。
「ジェイも素敵よ」
あすかも言った。
タキシードを着たジェイは、特別に格好良かった。この人が自分の夫になる。そう思うと、興奮で目がチカチカしてきた。
二人で腕を組み、大きな鏡の前に立つ。
「本当に素敵ですよ」
プランナーはそう言って、にっこりと微笑んだ。
「お前、しばらく見ないうちに、随分……」
ジェイが、鏡の中のあすかに視線を合わせて言いかける。
「何?」
あすかは余裕の表情で、ジェイを見上げた。
「いや、なんでもない」
ジェイは首を振ると、鏡越しに笑顔を見せた。

