「め、珍しいですね、真央さんが、み、自ら…」
「ん?だめ?」
「い、いやっ…そんなことは…」

少し赤くなる豪太くん。私は急遽また、豪太くんの部屋に泊まることにした。

「ん、ふ…」

豪太くんの唇に自身の唇を重ねた。深く、深く深く。

「まっ…ぉ、さ…」

水っぽい音が鳴り響く。ジワジワと熱くなる胸と、下半身が少しずつ何かを求める。

はぁ、私の身体
もう欲しがっちゃってる

私は手をゆっくり動かし、下着越しに豪太くんのモノに触れた。

「ふぁっ…」

感じて熱い息とともに声を漏らす豪太くんが愛しかった。もっと感じて欲しくて、私を感じて欲しくて。

「んんっ、ん…」

押し寄せる快楽に苦しむ豪太くんから唇を離した。

「ま、まぉ…さん…?」
「ん?」

涙目で、可愛くて。

「あ、愛してます…」

その言葉があまりにも嬉しくて。

「私も」

必要とされてるって実感が湧いた時、その人に全てを委(ゆだ)ねたいって、思ってしまう自分。

「守るから、私が」
「ぇ…?」

それでつい、強がってしまう。

「私が豪太くんを守るよ」

ただの逃げなんだって、思いたくないだけの口実に過ぎないってわかってる。でも私にはこれしかできなくて。

「…ぼ、僕もでっ…あぁっ」

夢中になって、豪太くんに啼(な)いてもらいたいって、思ってしまう。

何のためにしてるんだっけ?そう思う時はないなんて言い切れない。いつも1度は感じてる。

そっか、私
ヤケでやってるのかな?

先輩と別れた時から私はいろんな人と関係を持って、繋がって、それで別れて……。豪太くんも同じなのかなって今でも思うし。

って、何考えてるのよ、私

目の前で啼く豪太くん。それさえも幻に見えて。





『…元気そうで、よかった』




ドクンっと強く打つ鼓動。それと同時に押し寄せる熱い感情。

あぁ…私

歪む視界に気付いた時にはもう手遅れだった。

「まおさ…」

夢中になっていた手が止まると、私は豪太くんに押し倒されてしまった。