この人絶対強いだろ。


絶対、酔っ払いとは桁違いの強さだ。


「し、新撰組!?」


男は、にいちゃんの顔を見るなり一目散に逃げ出していった。


そ、そんなにヤバい奴なのか!?


新撰組って、え!?


江戸時代の組織だよ!?


グサッ


いろいろパニクっていると、刀が屋根に、僕の目の前に突き刺さっている。


「それ持って、今すぐ降りこい」


僕を睨めつけたまま発言するにいちゃん。


この人も子供相手に容赦ないな。


僕じゃなかったら泣いてるよ?


なるほど‥‥‥泣く子も黙る新選組だな。


それにしても、降りるって‥‥‥‥‥


「ど、どうやって?」


「はぁ?」


いや、けっこう高いよ?


逃げるのに必死で、降りること全く考えてなかったし。


高校生の僕ならまだしも、今は8歳だよ?


無理無理‥‥‥怖くて降りれない。


すると大きなため息を吐くにいちゃん。


それから大きく手を広げた。


「受け止めてやるから」


「‥‥‥‥‥‥斬らない?」


「斬らないから、ほらっ」


う、怖いけど、やるしかない。


僕は刺さっている刀を抜いて下に落とした。


そして、クゥちゃんをギュッと抱きしめ、にいちゃんの胸目掛けて飛び降りる。


ポスッ


見事に受け止めてくれたにいちゃん。


ありがとうございます!


「さて、屯所に行こう」