新選組と最強子供剣士

バシャバシャと水のなる音。


流れる風とそれになびく衣服達。


「これが江戸!洗濯はまさに力仕事!」


「剣壱、何があったか分からないが手は止めないでくれ。もう少しで終わっから」


「あ、原田さん、ごめんなさい」


照りつく太陽の中、桶に衣服を突っ込み板でゴリゴリしております。


まぁ今は夏ですから?気持ちいいことは気持ちいいんですが?


汗はでるし布破いちゃいそうだし。

            
そして僕が洗っているのは、ふんどしだよ?


未来でいうパンツだよ?それも男の。


もういやんなっちゃうよ。


最後の1枚を洗い終え、紐に引っ掛ける。


うん、洗濯ばさみがないから飛びそうだ。


「終わったー!」


両手を上げ思いっきり伸びをする。


あ~伸びる伸びる~


「よし、俺もこれで終わり」


そう言って頬を流れる汗を拭い、少し疲れた様子で微笑む原田さん。


い、色っぺぇ‥‥‥‥


あれは犯罪級だ。


「剣壱、手伝ってくれてありがとな」


頭にポンと手を乗せ、今度は優しく微笑む。


うっひょーーー!やべぇ!


これは新たな世界を切り開いちゃいそうだぞ。


原田佐ノ助、恐るべし。


「さーてと、稽古するか」


原田さんはグーと伸びをし、そのまま道場の方へと向かっていく。


うむ、稽古か‥‥‥‥


これは僕も参加したい。


新選組の実力を見るいいチャンスだ。


「原田さん!」


「ん?何だ?」


「お稽古、僕も参加したい!」