新選組と最強子供剣士

部屋にピリピリとした空気になる。


さて、僕が手助けしてあげようか。


といっても、あのお盆は元々僕のせいだし。


「土方さん‥‥‥」


「なんだ?剣壱」


「あの、それ、僕が曲がり角曲がる時、沖田さんにぶつかっちゃって。それで、驚いた僕が沖田さんにお盆投げちゃったんです!」


部屋の空気が、シーンとなんとも言えない空気に変わった。


沖田さん、土方さん、そんなに黙られたら流石に困ります。


「総司、本当か?」


「本当ですよ。怖いくらいの速さで目の前に迫ってきたから、思わず斬っちゃったんですよ」


「後片付けしなくてごめんなさい!」


土方さんに向かって頭を下げる。


上から見下ろされている目線を感じる。


大丈夫、僕は何も間違っていない。


チラッと目線を上げれば土方さんが深い溜め息をついていた。


そして僕と目線を合わせると、ポンと頭に手をのせた。


「剣壱、おめぇに何があったかは知らねぇが、
ここにはお前を傷つける奴なんていねぇ。だから、ここの隊士を攻撃するな。わかったな」


「うん!」


「総司は俺の部屋にこい」


「えー」


「わかったな」


「は~い」


「剣壱は井戸の方に行け。佐ノがそろそろ洗濯する頃だろ」


「はーい、じゃあ行ってきまーす!」


僕は部屋を退室し、そのまま井戸へ向かう。


途中で監視がまたついたが気にしない。


僕を監視している人にも、後で口止めしないとな~


さて、どうやって口止めしようかな~


僕は鼻歌を歌いながら、井戸に向かった。