ふと後ろから声をかけられて、そっちを向く。


そこには、汗を流している沖田さんがいた。


この人、美男子だからものすごく綺麗に見えるんだよな。


汗が太陽の光を浴びてキラキラと光ったいる。


うん、水も滴るいい男。


‥‥‥‥‥はっ!いかんいかん。


「沖田さん、おはようございます」


「おはよ。で、食事なんか持って何してるの」


「いやぁ朝、土方さんがいなかったから‥‥」


そこまで言うと、沖田さんはわかったようだ。


「ああ、それ、歳さんのなんだ」


そう言うと、クルリと向く方向を変える。


そして、僕に向かって言った。


「おいで、案内してあげる」


「本当!?ありがとう!!」


トコトコと沖田さんについていく。


沖田さんって、細く見えるけどけっこうガッシリしてるんだよなぁ。


女装したらそこらへんの女の人よりも美人になるだろうし。


見た目だけ見たらこの人が剣豪とは思わないだろう。


うーむ、この人の稽古には少し、いや、かなり興味がある。


でも、部外者の僕が稽古の見学‥‥‥というか屯所でウロウロしちゃ駄目だよねぇ。


それにしても、まだ目線を感じるんだよなぁ。


さすがに朝からずーっとはキツい。


なんか窮屈っていうかなんというか。


あーでも、おいてもらってる身だしなぁ。


「ねぇ君」