「あなたのもう1人の仲間。彼も、こちらに来ていますよ」


「え!?」


「どこで何をしているかは言いませんが、この京の町のどこかにいます」


言いませんて‥‥‥‥


知ってるなら教えてくれたっていいのに‥‥‥


「それと、もう1つ。ラウからあなたへ」


「ラウさん?」


「少し意味がわからなかったので、そのまま伝えます。

〈楽しんでるか?刀の約束を忘れるなよ〉

以上です」


「え‥‥‥」


刀の‥‥‥約束‥‥‥


なんで‥‥‥その言葉が、今‥‥‥


「では、私はこれで」


「え、ちょ、待っ‥‥‥」


「また、近いうちに」


「!」


突然強風が吹き荒れ、僕は目を閉じる。


そして風が止み目を開けると、そこには誰もいなかった。


刀の約束‥‥‥


それは、父さんと僕が交わした約束。


どうして‥‥‥ラウさんがそれを知っている。










『父さん、これ何!?』


『家に伝わる家宝のようなモノだ。本物の刀』


『本物なの!?ねぇ、触っていい?』


『お前が私より強くなったら、その時はこれをお前に受け継がす』


『うけつがす?僕に?』


『強くなれ、剣壱。そうすれば、この刀を握る時がくる』


『うん!』