叶うのならば‥‥‥


「必ず‥‥‥」


「?」


「会いに、来てくださいね」


「!‥‥‥」


ギン!ガキン!ギン!ギン!


芹沢さんは、何も言わない。


言ってはくれなかった。


ギン!!


「くっ、」


「フンッ!!」


芹沢さんが力強く刀を振るった。


それを受け止めきれずに、相手がよろける。


「行け!」


「っ、!」


芹沢さんの言葉で、私は駆け出した。


振り返っては行けない。


走らないと‥‥‥


「え?」


入り口の外に、誰かが立っていた。


土砂降りの雨に打たれながら。


「剣ちゃ、」


子供だった。


刹那的、私の目は剣ちゃんの握っているものに目がいった。



『‥‥‥ごめんなさい』



つい最近言われた言葉。


目の前に立っている子供の口が、そう言っているように見えた。


あの時の声と重なる。


気がつけば、目の前には銀色の線が近くに迫っていた。


「お梅!!」


愛しい人の声がした瞬間‥‥‥‥













目の前が真っ黒になった。





*********************