佐ノ助様の言葉を遮り、私は首を振りながら言った。
裏切り行為とは許されるものではない。
今の状況なら、尚更。
「沖田組長は平山五郎を斬りました」
「っ!」
「そいて今、山南総長と土方副長が芹沢鴨を斬ろうと交戦中です」
「それは‥‥‥」
「彼らは元同士を斬り捨てる。なのにあなたは誰も斬らないと。そう仰るのですか?」
「だが、吉栄は!吉栄は関係ない!」
「っ」
パチン!
渇いた音が響いた。
私は佐ノ助様の頬をぶったから。
すごく、イライラしますわ。
「不愉快ですわ。あなたにはガッカリいたしました」
そう言い放ち、私は佐ノ助様の横を通る。
そして傘を開き、裏口から屯所を出て行った。
*********************
立花に言われたことが、原田の胸に深く突き刺さる。
裏切り行為。
その通りだと、思わず苦笑した。
立花が八木邸を出て行った時、少なからずホッとした自分がいる。
叩かれた頬がヒリヒリと痛んだ。
吉栄とは、少なからず馴染みがある。
小柄で可愛い、そんな女性だった。
だから情が沸いたのだ。
「キャー!」
「ッ」
不意に、お梅の叫び声が耳に入った。
裏切り行為とは許されるものではない。
今の状況なら、尚更。
「沖田組長は平山五郎を斬りました」
「っ!」
「そいて今、山南総長と土方副長が芹沢鴨を斬ろうと交戦中です」
「それは‥‥‥」
「彼らは元同士を斬り捨てる。なのにあなたは誰も斬らないと。そう仰るのですか?」
「だが、吉栄は!吉栄は関係ない!」
「っ」
パチン!
渇いた音が響いた。
私は佐ノ助様の頬をぶったから。
すごく、イライラしますわ。
「不愉快ですわ。あなたにはガッカリいたしました」
そう言い放ち、私は佐ノ助様の横を通る。
そして傘を開き、裏口から屯所を出て行った。
*********************
立花に言われたことが、原田の胸に深く突き刺さる。
裏切り行為。
その通りだと、思わず苦笑した。
立花が八木邸を出て行った時、少なからずホッとした自分がいる。
叩かれた頬がヒリヒリと痛んだ。
吉栄とは、少なからず馴染みがある。
小柄で可愛い、そんな女性だった。
だから情が沸いたのだ。
「キャー!」
「ッ」
不意に、お梅の叫び声が耳に入った。



