新選組と最強子供剣士

「総司!」


土方の怒鳴るような声に、沖田はハッとしたように顔を上げる。


土方と沖田の目が合った。


「わかってますよ!」


沖田は何かに耐えるように、振り切るようにそう大きな声で返事をする。


そして部屋を移動して行った。


「さて、芹沢さん、やろうじゃねぇか」


「‥‥‥」


刺すような殺気が部屋に満ちている。


だがそれは、とても憎悪でも憎しみではなく。


どこまでも悲しい殺気。


「芹沢さん‥‥‥」


「お梅、絶対にわしから離れるな」


愛する者を守ろうとする、目の前の男。


土方は、自分の中にある感情を精一杯に押し殺した。


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屋根の上にいた僕は、トンッと軽やかに屋根から地面に着地した。


「ティユル~」


緊迫した建物内に似合わない、気の抜けたような声。


どこか呆れも感じる声音に、ティユルは苦笑いをこぼしたように見えた。


「はい、リーダー」


「佐ノさんのとこ、いってらっしゃい。僕は沖田さんの方に行ってるから」


傘を少し上げて、僕は屋根の上にいる部下にそう言った。


ティユルは優雅に礼をすると、そのまま音をたてずに目の前から消えた。


それを確認して、僕は八木邸の裏口に向かう。


バタバタと足音がした。


ジッと裏口の扉を見つめ、来るべき人を待つ。


ガタンッ!!


荒々しい音を立てて開かれた扉。