「総司!」
土方の怒鳴るような声に、沖田はハッとしたように顔を上げる。
土方と沖田の目が合った。
「わかってますよ!」
沖田は何かに耐えるように、振り切るようにそう大きな声で返事をする。
そして部屋を移動して行った。
「さて、芹沢さん、やろうじゃねぇか」
「‥‥‥」
刺すような殺気が部屋に満ちている。
だがそれは、とても憎悪でも憎しみではなく。
どこまでも悲しい殺気。
「芹沢さん‥‥‥」
「お梅、絶対にわしから離れるな」
愛する者を守ろうとする、目の前の男。
土方は、自分の中にある感情を精一杯に押し殺した。
*********************
屋根の上にいた僕は、トンッと軽やかに屋根から地面に着地した。
「ティユル~」
緊迫した建物内に似合わない、気の抜けたような声。
どこか呆れも感じる声音に、ティユルは苦笑いをこぼしたように見えた。
「はい、リーダー」
「佐ノさんのとこ、いってらっしゃい。僕は沖田さんの方に行ってるから」
傘を少し上げて、僕は屋根の上にいる部下にそう言った。
ティユルは優雅に礼をすると、そのまま音をたてずに目の前から消えた。
それを確認して、僕は八木邸の裏口に向かう。
バタバタと足音がした。
ジッと裏口の扉を見つめ、来るべき人を待つ。
ガタンッ!!
荒々しい音を立てて開かれた扉。
土方の怒鳴るような声に、沖田はハッとしたように顔を上げる。
土方と沖田の目が合った。
「わかってますよ!」
沖田は何かに耐えるように、振り切るようにそう大きな声で返事をする。
そして部屋を移動して行った。
「さて、芹沢さん、やろうじゃねぇか」
「‥‥‥」
刺すような殺気が部屋に満ちている。
だがそれは、とても憎悪でも憎しみではなく。
どこまでも悲しい殺気。
「芹沢さん‥‥‥」
「お梅、絶対にわしから離れるな」
愛する者を守ろうとする、目の前の男。
土方は、自分の中にある感情を精一杯に押し殺した。
*********************
屋根の上にいた僕は、トンッと軽やかに屋根から地面に着地した。
「ティユル~」
緊迫した建物内に似合わない、気の抜けたような声。
どこか呆れも感じる声音に、ティユルは苦笑いをこぼしたように見えた。
「はい、リーダー」
「佐ノさんのとこ、いってらっしゃい。僕は沖田さんの方に行ってるから」
傘を少し上げて、僕は屋根の上にいる部下にそう言った。
ティユルは優雅に礼をすると、そのまま音をたてずに目の前から消えた。
それを確認して、僕は八木邸の裏口に向かう。
バタバタと足音がした。
ジッと裏口の扉を見つめ、来るべき人を待つ。
ガタンッ!!
荒々しい音を立てて開かれた扉。



