新選組と最強子供剣士

泣いてる?私が?


‥‥‥‥なぜ?


「おい北凪、どうしたんだよ?」


あたふたと慌てる原田組長。


どうしたって言われましても‥‥‥‥


「私にも、わかりませんの」


ただ、乗せられた手が温かくて。


頑張ったなんて、そんなこと初めて言われて。


胸が一杯になって。


リーダーにも、言われたことはなかった。


初めてもらった、言葉。


「き、北凪?」


「立花」


「えっ?」


「そう、呼んでくださる?」


目を泳がせ、戸惑った表情をする原田組長。


「ダメ、ですの?」


「え、あ、いや‥‥‥‥」


「‥‥‥‥」


「り、立花」


名前を呼ばれただけで嬉しくなる。


自然と顔がほころんで、笑顔になる。


涙がさらに溢れ出た。


「なっ、立花!?」


隊長に呼ばれた時とは違う、また別の喜び。


それが何なのかはまだわからないけど‥‥‥


「はい。佐ノ助様」


この思いは、大切にしておこう。









それは彼女が初めてもった感情。


その感情はやがて大きくなり、身を焦がすほどのものへと成長する。


その感情の名を彼女が知るのは、もう少し時が経ってからの話‥‥‥‥





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