1番古い記憶。
それは鳥籠のような形をした檻に入っている自分。
私の手足を鳥籠に繋ぐ、忌まわしい鎖。
そこで私は、大事に大事に育てられた。
「運良く、私はこの容姿です。子供のころから人形のように美しかったんですわ」
「もし、容姿が悪ければ?」
「即座に排除されていたでしょうね」
そこで、生まれてから11年の間〈人形〉のように育った私。
生きた人形。
綺麗に着飾った私を眺める人達。
身体を弄られることもあった。
それでも何も感じない。
そういう振りをして、私は自我を保ったいた。
私の世界は、檻の中だけ。
見にきた客を喜ばせるのが仕事。
幸せなんて夢のまた夢。
檻を出ることの適わない自分。
死ぬことすら、許されることはなかった。
人形は、勝手に壊れたりしない。
「11年の時が過ぎ、当たり前に身体も大人になっていきますわ。そこからはもう地獄」
自分の身体が嫌いだった。
醜く、汚い。
汚い欲望が、絡みついてくる。
自分が人間ということすら忘れている時もあった。
狂っている私。
檻の外に出ても、きっと何もできない。
絶望という深い闇にずっと落ちていて、きっともう上がることができない。
それを本当に意味で理解した時、私は食べることも寝ることも出来なくなった。



