新選組と最強子供剣士

‥‥‥1つ、土方副長に嘘をついた。


いや、嘘という表現は少し可笑しいでしょう。


なぜなら、時代が時代だから。


『隊長がここまで頑張った』


この言葉。


未来では、あの程度の怪我は珍しいものではなかった。


同業者の人達を見てきたから、私はよく知っている。

      ・・・・
リーダーは、任務ではあまり怪我をするこは少なかった。


よく怪我をしていたのは、訓練や‥‥‥‥


「あれ?お前、北凪だよな?」


後ろから名を呼ばれ、振り向く。


そこには楠小十郎、松永主計がいた。


この2人、いつも一緒にいますわね。


まぁ同じ部屋ですし、仲も宜しいですから当然といえば当然でしょうけど。


「おはようございます」


「ああ、おはよ」


「おはよう」


楠さんは本当、美男子ですわ。


剣士ではなく、劇団に入った方が絶対にいいですわね。


「相変わらず1人なのか?」


「嫌みですか?」


「小十郎、失礼」


「いや、だって事実だろ?あ、俺達と仲良くするか?」


「余計なお世話です。私は隊長さえいればいいんですから」


「うわっ‥‥‥‥」


失礼な楠さんにピシャリと言い放つ。


そういえばこの方々、よくリーダーと接触しているんでしたわね。


目障りとボヤいていましたっけ。


「お前、せっかく見た目も剣の腕もいいのに、
剣壱以外には無愛想そうだよな。もったいねぇぞ」