私が愛するリーダー。
リーダーだけが、私を救ってくださった。
だから私はリーダーに着いていく。
例え、それが地獄の果てでも、リーダーと一緒なら後悔はしない。
「うぅ‥‥‥」
「隊長‥‥‥」
屯所に戻った私は、すぐに救護室でリーダーの治療に専念する。
特製の薬を塗り、包帯を巻く。
命に関わるような怪我はなかった。
だが、怪我のせいで熱を出してしまっている。
酷く苦しそう。
冷水で濡らした手ぬぐいを、ソッとリーダーのおでこに乗せる。
「ふぅ。これでひとまずは安心です」
今部屋にいるのは、私とリーダー、そして山崎さんのみ。
今は午前5時半といったところ。
「すごく手際がいいのだな」
「私、こう見えて医学の知識もそれなりにあるんです」
全てはリーダーに近づくため。
あの時は、それに必死だった。
辛い訓練も、役に立つ勉強も。
今こうして役に立っているから、後悔などしていない。
裏社会に入ったことを後悔していない。
それは、リーダーがいるから。
「北凪!山崎!」
報告を受けたのか、土方副長が焦った表情をしてやってきた。
「剣壱の様子は?」
「大丈夫です。少々出血が多く、意識も顔色もまだ戻りませんが‥‥‥」
「そうか」



