新選組と最強子供剣士

会った時同様、背筋の凍るような冷めた笑みを浮かべている。


また拳銃か。


さっきのとは造りが違う。


この暗闇で白凰を避け、ピンポイントで僕を狙ったのだろう。


腕は確かだ。


クソッ、状況が一気に不利になった。


「氷景(ヒカゲ)‥‥‥ああ、助かった。だが、
なぜここにいる?」


「帰りが遅いから、心配して見にきてやったんじゃないか」


「お前がか?止めろ。気味が悪い」


「おいおい、ひでぇじゃねぇかよ」


2人で話している間も、僕に当てられた刀は1ミリも動かない。


動けば100%斬られる。


躊躇なく、一瞬で。


氷景と呼ばれた男が、白凰と並ぶ。


死の恐怖を感じざる終えない。


肩からはとめどなく血が流れ、息がきれる。


今はまだ9月だというのに、酷く寒い。


「こいつがお前の言っていた子供か。お前が剣壱だったんだな」


怖い、この2人が。


止めろ、そんなことは考えるな。


突破口を考えろ。


「根性あるじゃねえか。泣きも震えもしねぇ。
本当に子供か?」


「っ」


氷景に髪を掴まれ、無理やり顔を向けさせられる。


くそ、どうすれば‥‥‥‥


「止めろ、氷景。こいつは連れて帰る」


「はぁ!?」「!?」


白凰の言葉に、僕と氷景は驚いて白凰を見た。