そして、この人だれ!?


「俺は江川七郎。よろしくな、小僧」


えがわしちろう‥‥‥‥変な名前。


何だかんだ言って、仲良くしてくれそうな人。


「小僧じゃなくて僕は桜木剣壱だよ」


確かに見た目は8歳だけど、中身は16だ。


小僧と呼ばれるのは嫌だ。


「お前、まだ八つだろ?子供じゃん」


「子供じゃない!」


「いーや、子供だな」


そんなにはっきり言われたらへこむよ。


本当は16歳なのに‥‥‥‥


「そういう七郎は何歳なの!」


「いきなり呼び捨てかよ。まぁいい。俺は丁度二十歳だ。江川さんと呼べ」


「おっさん、うるさい」


「おっさん!?」


驚いた声をあげる七郎。


こころなしか凹んでいるようにも見える。


どうやら心外だったようだ。


どうしよう、ガチで凹んでそうだし心が痛まないこともない。


「えっと、七郎?」


「俺はまだ二十歳だ!!」


肩をつつくと、頭を鷲掴みにされた。


「うわぁ!痛い!はーなーせー!」


「口の悪い剣壱を躾してやる!」


これは本当に痛い。


くそぉ、こいつ、手加減を知らないな?


「頭が割れるー!」


「反撃できるなら反撃してみろ」