新選組と最強子供剣士

キン!!


お互いに剣をはじきあい、後ろに下がる。


めんどうなのが来た。


軽く息を吐き出し、自分を落ち着かせる。


頭を冷やせ、剣壱。


別に、あっちが優位になったわけではない。


予想内には入れていた。


予想外ではない。


白凰から目を離さず、僕はティユルに声をかけた。


「ティユル、後ろの奴らを任せる」


「はい」


あぁ、そうだ。

 
大人しくついて来なかったし、お仕置きもしておかないと。


「殺さなかったら‥‥‥そいつら、好きにしてもかまわない」


「はい!承知しましたわ!」


返ってきた返事は、それはもう明るい声。


浪士達が哀れで仕方ない。


ま、僕がティユルにそう言ったからなのだが。


「‥‥‥‥」


「‥‥‥‥」


白凰と無言で睨み合う。


先に口を開いたのは、僕の方だった。


「少しだけ、場所を変えようか」


ティユルからなるべく離れる。


「着いてこれる?」


そう挑発気味に言って、僕は走り出した。





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