新選組と最強子供剣士

そう言って、一瞬で構えて仲代さんに向かう。


慌ててティユルに球を撃つが、気にしない。


だってどうせ‥‥‥


グサッ


ティユルは簡単に避けるから。


「あ、あ‥‥‥」


心臓を一突き。


貫通した刀を、勢いよく引き抜く。


生暖かい赤黒い液体が、僕についた。


「さよなら」


そう言って倒れた仲代さんを横目に、刀の血を払う。


ティユルの方を見ると、案の定、何事もなかったよう。


残り3人の浪士達。


殺気を放ち、相手の戦意を削ぐ。


「さて、君達‥‥‥」


話しかけるだけで、浪士達は肩を揺らした。


足は震えていて、歯を無様に鳴らしている。


「提案があるんだ」


「な、なん、だと?」


「このように、なりたくはないだろう?」


足元で血を流している死体をチラリと見る。


「大人しく、連行されてくれない?」


子供に似つかわしくない、妖艶な笑みを向けて言った。


僕の言葉に戸惑う浪士達。


「十数える。さっさと決めて。僕は気の長い方じゃないんだ」


「な!そんなこ‥‥‥」


「いーち  にー  さーん  」


ゆっくりとカウントダウンを始める。