浪士達が見えるところにやってきた。


気配を消しているからか、こっちには気がついていない。


そして僕達を通り過ぎようとした時‥‥‥


ヒュンヒュンヒュン


ティユルがクナイを3本、浪士達の目の前地面に投げつけた。


「っ!!?」


「な、なんだ!?」


いきなり飛んできたクナイに驚く浪士達。


その家の1人がこっちを見て気がつく。


それを確認してから、僕は口を開いた。


「こんばんわ」


僕の声に、いち早く反応した先頭の男。


さっきから、少し曇ってきた。


そのため、数人は灯りを持っている。


ありがたいことだ。


相手の顔がよく見える。


「お前‥‥‥‥!?」


「いい夜だね?仲代さん」


先頭の男、仲代さんに話しかける。


仲代さんは恐怖を表情に露わにした。


だけど、すぐに引き締める。


「何故、ここにっ」


「見えたから」


僕はそう言ってから、手を後ろに回す。


『後ろの2人』


浪士達に見えないように、手で立に伝える。


懐から筆と紙を出し、土方さんへ手紙を書く。


それを土方さんから拝借した、土方さんの手拭いに包んで叶に結びつけた。


「にゃ~」