思わずゾクッと背筋が震えた。
子供の姿をしているというのに、剣壱には時々恐怖心が煽られる。
これが本性と言うのだから、恐ろしい。
なぜなら、一般隊士全員が知らないからだ。
無邪気で愛嬌のある笑み。
その笑みは演技だというのを、初めは俺も分からなかった。
実戦で剣壱がどれだけの働きをするかも、まだ知らない。
「土方さん?」
剣壱をジッと見ていると、不思議に思ったのか首をかしげた剣壱。
‥‥‥やっぱ力の技量が分かんねぇな。
「剣壱」
「あ、主計」
「すごい。副長に勝つなんて」
「へっへ~ん!」
胸をはり、無邪気な笑顔をうかべる剣壱。
今でも演技とは思えない。
「ハァ~」
「副長、どうかされましたか?」
「山崎‥‥‥いや、剣壱が新選組に牙を剥けばどうなるのかってな」
「それは‥‥‥」
「裏切るつもりはねぇよ。ただ、あいつの本気をまだ見てねえ気がしてなんねえんだ」
僕は武士じゃない。
卑怯な真似はいくらでもする。
その言葉の本当の意味を、剣壱の本性を、俺達はまだ知らない‥‥‥
*********************
土方さんに勝ったことで、とりあえず立の説得には成功した。
土方さんに勝ったことで、少しストレスも発散できた。
さて、これからどうし‥‥‥‥
「剣壱君」
名を呼ばれ、道場の入り口を見る。
子供の姿をしているというのに、剣壱には時々恐怖心が煽られる。
これが本性と言うのだから、恐ろしい。
なぜなら、一般隊士全員が知らないからだ。
無邪気で愛嬌のある笑み。
その笑みは演技だというのを、初めは俺も分からなかった。
実戦で剣壱がどれだけの働きをするかも、まだ知らない。
「土方さん?」
剣壱をジッと見ていると、不思議に思ったのか首をかしげた剣壱。
‥‥‥やっぱ力の技量が分かんねぇな。
「剣壱」
「あ、主計」
「すごい。副長に勝つなんて」
「へっへ~ん!」
胸をはり、無邪気な笑顔をうかべる剣壱。
今でも演技とは思えない。
「ハァ~」
「副長、どうかされましたか?」
「山崎‥‥‥いや、剣壱が新選組に牙を剥けばどうなるのかってな」
「それは‥‥‥」
「裏切るつもりはねぇよ。ただ、あいつの本気をまだ見てねえ気がしてなんねえんだ」
僕は武士じゃない。
卑怯な真似はいくらでもする。
その言葉の本当の意味を、剣壱の本性を、俺達はまだ知らない‥‥‥
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土方さんに勝ったことで、とりあえず立の説得には成功した。
土方さんに勝ったことで、少しストレスも発散できた。
さて、これからどうし‥‥‥‥
「剣壱君」
名を呼ばれ、道場の入り口を見る。



