「そういうわけで土方さん、木刀貸して!」


「けっきょく試合すんのかよ」


土方さんは舌打ちをして、木刀を僕に投げる。


土方さんも、もう1つ木刀を手に取った。


「立、審判」


「はい、わかりました」


僕と土方さんはお互いの位置につく。


「両者構え‥‥‥‥」


僕は取りあえず、初めから本気の構えをする。


さて、今日はどういった戦術にしようか。


同じ失敗はしない。


今日は絶対に‥‥‥勝つ。


「初め!!」


合図と共に、僕と土方さんは床を蹴った。


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床を蹴り、一直線に剣壱に向かう。


刀を剣壱にむかって上から振り落とす。


剣壱はそれを避け、素早く打ち込んでくる。


それを弾けば、剣壱は更に激しく打ち込んできた。


パシン!パシ、カン!パシン!


「っ」


「前の威勢はどうしたの?」


前よりキレがある‥‥‥‥


パシン!!


「っ!」


強く打ちこんだが、それを剣壱に難なく弾かれる。


隙をつかれそうになるところで、素早く後ろに下がった。


「前より強ぇじゃねぇか」


「間合いが前よりもあってるからねっ!」


パシン!パシン!パシ、パシ、パシン!


打ち込みも前より速く、力の加え方も格段に上がっている。


この数日で何かあったのか?