新選組と最強子供剣士

当たり前だ。


後悔しない道など、わからないものだ。


本当に大事なものは失ってから気づく。


「僕も同じだよ。失って後悔して、それでも前に進む道を選んだ。失った物を埋めるように。

それが出来ないとわかっていても、強い自分でいられるように。そうありたいと願ったから。

弱さを隠し、強さを出す。それでも心が痛むのなら、死んだ人のことをたまに思い出してやればいい。その人が新選組にいたという事実を残せるように」


「餓鬼が語りやがって‥‥‥」


「殺し屋歴は土方さんが新選組をしている年より長いよ」


「だから、わかるのか?」


「わかる。もう7年以上裏の世界にいる。それこそ、人には言えない汚い仕事だってやってきた」


いろんなことをやった。


時には死にたいと思うこともあった。


いっそ死ねば楽になれると。


「お前は、なぜここにいるんだ?」


「成り行きかな?でも、今は1つ理由があるんだ」


歴史上、幕府が生き残る道はない。


それに、新選組は近い未来無くなる。


それでも、そうだとしても。


そこに至るまでの時間、僕はここで生きていきたいと思う。


「僕は、少なからず救われているんだ」


「ここに救われている?」


「そう。ずっと張りつめていた毎日。それがここに来て変わった。欲しい言葉を、土方さんがくれた」


「俺がか?」


「うん。何でだろう?土方さんは、僕の父と少し似てるからかな?」


いつも厳しい顔で、仕事人間で、何を考えているか分からない。


けど、僕を褒めてくれた時の笑顔は忘れられない。


母が死んでからは、僕と一緒にいる時間を増やしてくれた。