新選組と最強子供剣士

そこから何かを取り出し、僕に投げてきた。


紫の細長い布に包まれたモノ。


そこから出てきたのは‥‥‥


「刀?」


「お前の持っている小太刀と対になる刀だ」


「なんで僕に?くれるの?」


「抜いてみろ」


不思議に思って抜いてみる。


そしてその刃を見て驚いた。


「うわ、何これ」


それは美しすぎる刀。


刃こぼれ1つとなく、先までしっかりと鍛え上げられている。


「新品?」


「作って10年はたっている」


「え、本当?誰も使わなかったの?」


「知らん。だが、誰も使えなかった」


「なんで?」


「作った職人以外、鞘から抜けなかった」


「え、そうなの?」


んーでも、やっぱ可笑しいんだよねぇ。


「親父さんは鞘から抜けてたみたいなんだけどなぁ」


「その親父はその刀を作った本人であり、俺の父だ」


「え‥‥‥‥えぇ!?じゃあ、水霧さんっていうの!?」


「そうだ」


マジデスカ。


いやぁ知らなかったなぁ。


「ん?白凰って幕府派の人?」


「違う。幕府は嫌いだ。だが、父の作った小太刀はお前を選んだ。だからそれはやる」