新選組と最強子供剣士

‥‥‥いやいや、僕、違うだろ。


現実逃避するなぁ!


「え、何で掴むの!?」


「ついてこい」


「連れていくの間違いだよね!?」


「どちらでもいい」


「え、ちょ、はーなーせー!」


「叫ぶな。斬るぞ」


斬るぞ。


その言葉に、僕はピタッと固まる。


いやだって、目が本気なんだもん。


ズルズルと引きずられる僕。


いや、挫けるな。


この京でこの人!


叫んだ方が身のためだ!


「小僧」


「はい?」


「妙な真似はするなよ?」


「‥‥‥‥」


「でないと斬るぞ?」


うん、白凰さん、怖いっす。


‥‥‥‥てか、どこつれてかれるの?


僕、お昼ご飯食べたいんだけど。


ズルズルズル


引きずられてるせいで、草履が悲惨になりそうだ。


もう諦めよう。


「白凰、もう歩くから。離して」


「‥‥‥」


僕がそう言うと、白凰は立ち止まって僕の顔を見る。


白凰から逃げるのは骨が折れそうだしなぁ。