「剣壱、ちょっとここで待ってな!」


「え、ちょ、新八さ‥‥‥」


「そこを動くなよ!」


「え、あの、佐‥‥‥」


「いくぜ!」


「あ‥‥‥」


えーマジですか。


僕を置いて人混みの中に消えてしまった3人。


可愛い子供を置いていくなんて‥‥‥


ゴホン、今のは無し無し。


仕方なく僕は人混みをぬって前に出る。


すると、1人の男が店主の胸ぐらを掴んでいるのが見えた。


後ろには仲間らしき人が3人。


「ちょっと、待った!話なら俺らが聞くぜ」


そこに3人の男が入ってくる。


言うまでもなく平にぃ達である。


うん、なんか逃げた方がいい気がしてきた。


「おっさん、何があったんだ?」


「こ、この方が、店の物にケチをつけて‥‥」


「黙れ!こんな物に金なんぞ払えるか!」


じゃあ買わなきゃいいじゃん。


今、ギャラリーの気持ちが一致したような気がする。


お店は見たところ食器屋だ。


お皿やお茶碗などが数多く見られる。


お、あのコップ面白い形だな。


あれは花瓶かな?


なかなか綺麗だ。


「はいちょっとお前、手を離そうか」


佐ノさんが胸ぐらを掴んでいる男に近づいた。